うまくいきやすい!准看護師さんの求人探しと考え方

今の看護の現場では、准看護師さんよりも、正看護師さんの方が多くなっていますよね。都道府県ごとに割合は違いますが、全国的に見ると、だいたい正看護師7:准看護師3となっています。

ということは、どこの病院やクリニックでも正看護師さんを欲しがっているのでは?と思ってしまうかもしれませんが、そんなことはないんです。 それはなぜか?ということを、ここでは考察していきます。

配置基準で考える准看護師さんの必要性

准看護師さんはどのくらい必要とされているか、看護師の配置基準で考えてみましょう。主な病院の配置基準は、7:1か10:1でしょう。

病院側も経営という面で、診療報酬を多くもらって、医師や看護師さんなど病院で働く人の雇用を守らなくてはいけません。そのため、看護師さん1人が受け持つ入院患者さんの人数を減らしたいのは当たり前です。看護師の配置基準は、一般病棟の場合、15:1⇒12:1⇒10:1⇒7:1と看護師さんが受け持つ患者さんの数が少なくにつれ、診療報酬は上がっていく仕組みとなっています。

ここでポイントなのは、7:1、10:1、12:1の適用を受けるためには、正看護師さんの比率が70%以上でなければならないということ。言いかえれば、看護師さん10人中准看護師さんが3人いれば、基準を満たせるということなんですね。

一般的に、正看護師さんより准看護師さんの方が給料が安くなっています。ですから、基準をクリアできるギリギリまで准看護師さんを採用するのが、病院の経営や看護師さんたちの雇用にも助かりますし、国が求める配置基準、つまり、医療の質の確保も兼ねることができるんです。

(※中には、全看護師を正看護師さんで構成してる病院もあるでしょう。また、准看護師さんも現場での経験が豊富ですから、医療の質を確保できないというわけではありません。)

クリニックにおける准看護師さんの必要性

看護師の配置基準は、病院や有床一般診療所でのお話でした。では、無床診療所(いわゆる「~クリニック」「~医院」「~診療所」)はどうなのかというと、厳密な配置基準がありません。無床の診療所では、外来の患者さんの診察に支障のない範囲で、病院側が決めて配置をします。

となると、正看護師さんよりも給料が安い准看護師さんの方が、診療所としては助かりますよね。ですから、ほにゃららクリニックなど無床の診療所では、准看護師さんを必要としているんです。

総合病院と比べると、どうしても給料面では見劣りするのは残念です(正看は国が認定、准看は県が認定ですから仕方がない部分もありますよね)。でも、無床のクリニックは夜勤がなかったり、休業日も曜日指定しているので、プライベート面は格段に充実しているといえます。

じゃあ、准看護師制度が無くなるってのは?

「そんなに、准看護師さんが必要とされているなら、准看護師制度が無くなるって話は議論されること自体がおかしいのでは?」と考えたくなりませんか?

そもそも、准看護師制度を廃止したがっているのは、医師や行政ではなく、日本看護協会なんです。

この協会は、医療の質を高めるために、個人の看護師さんや准看護師さんが加入できる協会なんですが「医療の高度化に伴い、質の向上や専門性が大切だ!」というのが持論。

そして、准看よりも正看の方が提供できる医療の質が高いという考えから、准看護師制度を廃止してよっ!というスタンスなんです。

准看護師さんだって、長年働いてきた方は、新卒の正看護師さんよりずっと戦力になりますが、「准看護師は戦後の看護師不足を補うための暫定措置」という理由で、廃止を訴えているんです。

でも、医師で構成される日本医師会は、逆の立場で、准看護師さんを必要としています。法律上、医師の指示のもと、准看は正看と同じく医療行為ができるように決められていますし、なにより、養成期間が少ないぶん、賃金が少なくて済むからというのも大きな理由。

じゃあ、行政はどうかというと、どっちつかずのスタンス。看護師は増やしたいけど、医療の質も上げたいイイトコ取りな考えなんですね。准看護師制度を廃止したとたんに、看護師不足に拍車をかけるのは、行政としてあってはならないこと。そういう面では、現行制度を維持したい。でも、医療の質も上げたい。ということで、2002年には、受験資格を取得するまでの総学習時間をこれまでより390時間増やして1890時間とした経緯もあります。

これまでの経緯をみても、医療制度の大きなチェンジでもない限り、准看護師制度はあり続けるんだろうな~という感じでしょう。

【まとめ】准看護師さんの求人探し

准看護師さんは、大手の病院でも必要としているし、無床のクリニックではなおさら必要としていますから、正看より幅が狭いというだけで、就職・転職が難しいというのはウソ。そもそも、個人病院が次々と開院してるということは、どこかの病院で人手が足りなくなっているということですよね。

しかし、そういった求人情報が見えにくいのは事実。これは、正看護師さんに比べて准看護師さんの数が少ないから、求人が目立ちにくいというのもありますが、なにより、求人募集がオープンになってない(公開されてない)というのが大きな理由なんです。

ハローワークや折り込みチラシでの募集は、看護師求人の全体の1~2割程度にすぎないとされています。

では、残りの8~9割はどこにあるのか?それは、看護師求人サービスなんですね(看護師求人サービスについてはこちらのページで詳しく紹介しています)。

もしかしたら、看護師求人サービスに准看護師さんの募集案件がたくさんあることが、まだあまり知られていないため、准看護師の求人は少ないと思われているふしがあるのかも。

一昔前なら、ハロワや広告での募集に応募するのが一般的でしたが、ネットが普及しはじめてからは、看護師求人サービスの方が断然多くの求人を取り扱っています。看護雑誌を読んでても、ナース人材バンクのような看護師求人サービスが(広告枠で)紹介されてたりしてますので、一度サイトをチェックしてみるのもいいかもです。

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