形成外科の看護師求人
形成外科について
「形成外科」は呼び方の似ている「整形外科」と間違えられやすく、整形外科との違いがわからないという声も多いです。形成外科は、皮膚科や美容整形と似ており、体の表面異常の治療を行います。一方整形外科は、骨や筋肉異常の治療を行う内部の治療を行うのです。
違いがわかったところで、形成外科のお話をします。形成外科で行う表面異常の治療とは、「先天性異常」と「後天性異常」に分かれどちらも保険適用になることがほとんどです。しかし、似ているという美容整形や美容形成に関しては、美容目的の見た目改善治療は保険適用外となるのを知っておきましょう。
では、形成外科ではどのような業務を看護師は行い、メリットやデメリットはあるのかなどを形成外科経験のある看護師に聞いてみましたので、ご紹介します。
形成外科の看護師の仕事内容
形成外科を訪れる患者さんは、身体の表面に異常がある人です。しかし実際は美容目的で来院する人も増えており、保険適用外となることの説明をするのも看護師の仕事になるんですよ。
通常行う看護師業務は、簡単な問診、説明や案内、検査、注射や採血、手術準備、介助、専用機器の補助などです。この科でとても大事なことは言葉かけや態度です。皮膚の異常がある患者さんというのは、心に大きな傷を持っている場合がありますので、十分な配慮が必要なのです。
ここで実際の症例をご紹介しますね。症例をすることで、より形成外科を受診する患者さんや業務がわかりやすくなるはずです。
先天性異常
- アザや色素母斑
- 唇が割れている
- 指の数が足りない
先天性ですので生まれつきの異常であり、できる限り正常な状態に近づける治療を行います。
後天性異常
- 皮膚がケロイド状（火事でやけど）
- 皮膚がはがれて無くなった（交通事故など）
- 凍傷
なにかの原因により発生した異常に該当するため、保険適用になることが多いです。これらは美容目的ではなく、正常な状態に戻す治療となるため保険がきくんですね。
特に人に見える部分の異常は心のストレスとなり、引きこもりや面接で不利になったり、他人の目を気にしてコミュニケーション能力が低下するなど、社会や環境に順応できなくなる人が多いのです。ただ表面上の異常を治療するだけでなく、心も一緒に癒し支えになることも必要なのが形成外科看護師の役目なんですよ。
形成外科のメリット＆デメリット
形成外科では肉体的に健康な人も多く、会話も普通にできる患者さんが訪れます。また年齢層も幅広く乳幼児から高齢者が受診しますが、比較的若い年齢層が多いもの特徴です。そこで形成外科のメリットとデメリットをみていきましょう。
メリットは急激ではないにしても、徐々に改善していくのが目に見えるため患者さんと一緒に喜べるところです。また、長期間にわたって患者さんと接するので、自然とコミュニケーション能力も身につけられるんですよ。見た目がきれいになってくると患者さんの笑顔も増えたり、口数も多くなることをうれしいと思え、やりがいを感じる瞬間ですね。
ほかにあるとしたら、命に関わる疾病は少ないのでステルベンに遭遇しにくいのも精神的に助かりますね。
一方デメリットといえるのは、美容目的の患者さんに保険が利かないことを説明することです。保険適用かどうかは患者さんの負担金に大きな違いがありますので、納得できる説明をして理解してもらえるのが大変かもしれません。なかなか引き下がらず、「保険適用と言われた！」と治療後にもめるケースもあるようです。
ほかには、治療を進めてもなかなか改善がみられない患者さんは落ち込みますので声かけに気を使います。ナイーブな気持ちを理解し、ほどよい声かけは慣れるまでは大変ですよ。
形成外科夜勤や残業
形成外科は病棟がある医療機関がほとんどですので、夜勤はあると思っていた方がいいですね。残業は勤務先次第ですので、すっごく多いかほとんどないかの差が大きいです。
しかし、内科や外科などの一般的に患者数がとても多い診療科に比べると、急変や救急治療は少ないので張りつめた緊張感は少なめです。病棟に入院中の患者さんで夜勤時に呼ばれるナースコールは、術後の痛みによる鎮痛剤投与や点滴交換などですし、ステルベンの発生はほとんどないのは気が楽です。手術や医療レーザーは予約制で1日に決まった人数しか行いませんので、救急指定病院でない限りは残業はあまりないようですよ。
救急指定のところは、事故などで搬送され手術を行う場合がありますので残業が多くなる傾向のようです。どちらにしても、やりがいがあり技術を磨けるのが形成外科ということです。
